去年見て良かった映画(TITANE, Spencer, Licorice Pizza, Annette, ...)

映画に順位をつけたり、「俺の映画ベスト10」みたいにして映画にヒエラルキーを持ち込むのはなんとなく違う気がしているのだが、人のベスト10を見るのは楽しいし、ちょうど書きたい気分なので、去年見て良かった映画を書く。順番は頭に浮かぶ順で。

 

1. TITANE

3回見に行った。1回目は普通のシネコン(バルト9だったっけ)、2回目は新文芸坐で準新作として、3回目も新文芸坐で、「彼女たちの変容」オールナイト(TITANE, Last night in soho, Hatching, カウンセラーの4本だて)として。結局去年見た中では一番自分の中で強迫観念のように残ったというか、サントラを聞いたり画像を見たりインタビューを聞いたりする回数が最も多かった作品。「RAW」のDVDを買って4回くらい見ることにもなったのだよ。

 

2. Spencer

クリステン・スチュワート!!と叫びたくなる作品。」と@maplecat_eveさんがTwitterに書いてたが、まさにそうだった。これまでの私のKstew認識は、「トワイライト」で売れたティーンにめちゃくちゃ人気のある女優、くらいだったが、素晴らしい女優さんだと知った。こっからオリヴィエ・アサイヤスとのコラボ作品「パーソナル・ショッパー」「アクトレス 女たちの舞台」も見たのよね。ビリヤード台のシーン、インスタで先に見てて、これは傑作だと思った(「燃ゆる女の肖像」もそういう順番で体験した)。風景の写し方にかすかなゼア・ウィル・ビー・ブラッド感がある。音楽がジョニー・グリーンウッド、撮影監督クレア・マトン。嫌いなわけがない。

 

3. Licorice Pizza

PTA作品はもうずっと大好きで、好きな映画監督は?と聞かれたらまずPTA、次にセリーヌシアマとかデパルマとか出てくるのだが、もうこれは悶絶しましたね。渡り廊下的なところでNina SimoneのJuly Treeがかかって、陶酔。ボウイのLife on mars?がかかってロングラン。陶酔。

 

4. Annette

"Counterintuitive, baby ♫" がもう頭から離れません。アダムドライバーがとにかく大好きなので、AD好きにはたまらない。マリッジストーリーでBeing Aliveを歌ったのも素晴らしかったけど、この人形劇まじりの異様なエナジーに満ちた作品の、We love each other so muchやYou used to laughもいいぞお。

 

他にも「彼女のいない部屋」とか、(去年から公開されてて今年見た)「あのこと」とか、Petite Maman(DVDで見た)とか、良かったなあ。今年はどんな映画を見るのだろう。目下気になっているのは、Triangle of sadness, crimes of the future, TAR, decision to leave, Barbie, White Noise(まだ見れてない)あたりですかの。